「たかが虫歯」は危険!虫歯を放置することで起こる体への影響

「最近少し歯が痛むけれど、歯医者さんに行く時間もないし我慢できない痛みではないから……」と虫歯を放置してしまう人も多いものです。
しかし、痛みを感じる頃には虫歯が随分進行している証拠です。
今は強い痛みがなくても、突然激しい痛みが襲ってくることもあるのが虫歯の怖いところです。

「たかが虫歯」と思って治療を受けずにいると虫歯はどんどん悪化し、治療に長い時間がかかったり、お口の中だけでなく命にまで危険を及ぼしてしまうことだってあるのです。
虫歯を放置することで、私たちの体にどのような影響が起こるのでしょうか。

・急に痛みが悪化する
昨日までなんともなかったのに、突然耐えられないほどの激痛に襲われることもあります。
すぐに歯医者さんへ駆け込むことができればいいですが、休日や夜間など歯医者さんにすぐに行ける状況ではない場合やどうしても休めない重要な仕事があると、歯医者さんにいくまでの数日間、ひたすら激痛に耐え続けなければいけません。
そうしている間にもどんどん虫歯は進行し、やっと治療を受けることができた時にはすでに重篤な状態に陥っていることもよくあることなのです。

歯の痛みがなくなったので歯医者さんに行かなかったという人もいますが、歯の痛みがなくなった時は、歯の中にある神経部分を通り越して骨など奥深くにまで虫歯菌が侵食している可能性もあります。
虫歯があるのに痛みがないということは、とんでもない深刻な状態にまで陥っているかもしれないのです。

・大きな治療が必要になる
虫歯の初期症状は痛みがほとんどありませんが、徐々に内部が侵食されていくと痛みを感じ始めます。
歯の内部に虫歯菌が入り込むと、やがて血管を通って肺や脳など全身に広がり、脳血管疾患や肺炎、骨髄炎など重篤な病気に発展してしまうこともあります。

また、お口の中で虫歯菌が蔓延することで、健康な歯までも虫歯に侵されたり、歯周病などの歯茎の病気、口臭など衛生面にも影響が出ることも考えられます。

・歯が失われる
虫歯とは、お口の中にいる虫歯菌が出す酸によって徐々には歯が溶かされてしまう病気です。
治療をしないままだと虫歯菌によって歯は徐々に侵食され、穴が開いたりボロボロになってしまいます。
虫歯を放置することで歯が完全になくなることはありませんが、虫歯菌によって侵食された歯は治療が不可能になり、結果的に歯を抜く以外の方法しかなくなってしまいます。
1度失われた歯は2度と萌えくることはありません。
そのため、歯を失ったあとは入れ歯などの人工の歯と一生付き合っていかなければならなくなるのです。

虫歯は私たちの生活にとても身近な病気です。歯医者さんに行くことをためらったり、耐えられないほどの痛みが出るまで我慢したりする人もいるものですが、虫歯は治療を先延ばしにすればするほど危険な病気。
「虫歯かな?」と思ったらすぐに治療を受けることが、大切な歯と健康を守るための大切なポイントなのです。